ねじ限界ゲージについて

規格に無いネジのネジ限界ゲージを発注する際のポイント(どの寸法を指定したらよいかなど)・注意点などがあったら教えていただきたいと思います。

ねじユーザー企業(技術者)

[回答]それは新たなねじ規格を作ることですよ。

質問者の方の意図が見えないのですが、解る範囲でお答えします。

まず始めに。
ねじは、単独では使用されません。単独で使用されるならそれはねじではありません。
ねじは必ず、雄ねじと雌ねじが組み合わせられて使われる物です。
任意の雄ねじと、任意の雌ねじを組み合わせて使用することが可能であるために規格があります。
その規格の中に確認道具としてのゲージがあります。
ゲージは、任意のねじ(雄雌を問わず)が同一規格内の全ての相手ねじと
勘合可能であるかどうかを確認するための物です。
ですからゲージが必要であるためには、
1数量が多いこと
2相手のねじ(雄に対する雌)部品が特定できないこと。(常に同じペアで使用するという意味)
が必要です。
しかしもしこの条件に当てはまる為にゲージが必要ならば、
それは「ゲージ」を作るのではなく「規格」を作るのと同じ意味になってしまいます。
当然雄ねじ雌ねじ両方のチェック用として、リングゲージ・プラグゲージの両方を作成せねばなりません。
数量が多いならば、ゲージの摩耗点検用ゲージも必要です。
雄ねじ用だけで、
1通りねじリングゲージ
2通りねじリングゲージ用通り点検プラグゲージ
3通りねじリングゲージ用止まり点検プラグゲージ
4通りねじリングゲージ用摩耗点検プラグゲージ
5止まりねじリングゲージ
6止まりねじリングゲージ用通り点検プラグゲージ
7止まりねじリングゲージ用止まり点検プラグゲージ
8止まりねじリングゲージ用摩耗点検プラグゲージ
の8種が必要(JISハンドブックによれば)です。

私個人の感覚なので申し訳ないのですが、そんな苦労をするくらいなら規格品を選びますよ。
又、極端に数が少なく規格表にもないねじ(工具の設計などの際にはよく現れますが)ならば、
規格云々よりも、現物あわせが主流です。
M110p1.5のねじは規格外ですが、それらしい物を作ることは出来ます。
工具の設計などで使用する場合には、ねじが規格を満たすことが重要なのではなく、
雄ねじ部品であれば、ある特定の雌ねじと無理なく勘合し期待された軸力を発揮する事が重要なのです。
それならば、現物あわせで作るだけでゲージは必要なくなってしまいます。

前置きはこれぐらいにしてポイントです。
ねじ限界ゲージのポイントは、ズバリ通りゲージの厚みです。
おそらく絶版になっていると思いますので、見て下さいとはいえませんが、
「改訂ねじ入門書(昭和42年3月20日社団法人ねじ工業協会発行」P38の
ねじの誤差にとても解りやすい説明がしかも図入りで載っています。
引用すると、
「有効径誤差には、純粋な有効径誤差の他にピッチ誤差、山の半角誤差等が、有効径を拡大したのと同じ結果を来すこととなる。
これら三つを考慮に入れて加算したものが総合有効径である。
これに対して純粋の有効径は単独有効径と云われる。
我々がねじを検査する場合に通り、止まりのねじゲージを使うが、前者では総合有効径を、後者では単独有効径を検査することになるのである。」
又同書では、ピッチ誤差は他のいずれの誤差よりもはめあいに大きい影響を及ぼす。といっています。
この質問コーナーの始めの方に「M6p1のねじを50ミリ勘合させるとストップする」
という質問がありましたが、そのことなのです。
この部分は、JISメートルねじの規格においては通りねじリングゲージの厚みが鍵を握っております。
設定される場合は何山かみ合わせるかを熟慮されるよう進言いたします。

径方向の許容差は、6gなどの等級が導入されたことで解る通りはめあい公差の概念が導入されていて、これがゲージにも適用されるため設定しやすいでしょう。
山の角度誤差は、現行規格のゲージの横にらみでも何とかなるでしょう。
ピッチ誤差の累積を有効径に換算しどこまで許容するかを規定するゲージの厚みは、
JIS B 3102ねじ用限界ゲージの形状寸法に載っています。
参考になさって下さい。
尚、ゲージの詳細寸法は1983年頃のJISハンドブックでは掲載されていますが、
1997年版では抜粋されてしまいました。
又、�記境卦蕕療�級では、ゲージ長さの標準値として規定されております。

いろいろ書きましたが、ゲージメーカー(OSG等)に訊くのが一番手っ取り早いかもしれません。
参考になれば幸いです。

選択無し 2001-04-10 00:00:00

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