No.337 [ねじの学び舎]ヘリサートの目的|ねじJAPANニュース(メールマガジン)|ねじJAPAN

No.337|ねじJAPANニュース(メールマガジン)

このページでは、メールマガジン「ねじJAPANニュース」の過去記事を一部抜粋して紹介しています。掲載されている情報は配信当時のものです。

社員1人あたり約1億円の営業利益を稼ぐ企業の陰[後編]

「トヨタは日本の赤字をタイで埋めている」こんなショッキングがニュースが「週刊東洋経済」のFacebookページに投稿されています。

週刊東洋経済(Facebookページ)

地域セグメント別で見た場合、日本では3064億円(2011年4~9月)の営業赤字だったようです。
数年前の「雇用を守るため歯を食いしばって国内で頑張る」という豊田章男社長のコメントが重く感じました。
では、本日もねじJAPANニュースを最後までよろしくお願い致します。

ねじの学び舎

「ねじの学び舎」は、ねじJAPAN発行「質問技術相談集」のQ&Aを取り上げるコーナーです。知識向上にお役立てください。

質問:ヘリサートの目的

アルミの被締結部材にヘリサートを使用すると緩み止め効果はあるのでしょうか。

また、繰り返し締め付けを行わない個所にはヘリサートを使用しなくても問題ないのでしょうか。
非締結部材はA5052、A6063が多く、7000系、2000系を使用する場合もあります。
ボルトは10.9、12.9の鉄製です。
ちなみに弊社でのA5052を使用したテストではヘリサート有りと無しの間に強度については大きな差はありませんでした。

回答

ヘリサートを使用する事によりアルミの被締結部材との「せん断面」が大きくなる為、ある程度の緩み止め効果はあると思われる(締結部品とヘリサート、ヘリサートとアルミの被締結品で)又ロックタイプのついた品物もある。
また繰り返し締め付きを行なわない箇所にも使用する事によりメネジの補強にもなる
又、使用する締結部材のサイズでトルク管理する事が出来る。(メネジの耐久性を増す)

回答

ねじの緩まない為には勿論ねじの噛み合い状態(ピッチ等)も重要ですが、被締結材がアルミ等の軟質材であればむしろ圧縮応力による挫面の挫屈やねじの集中応力による変形、及びボルト径と有効締め付け厚さの比のバランスがより問題と考えます。

ボルト材料が高強度クラスを使用されていることを考慮すると比較的強度の締め付け力を必要とされているように拝察しますので、むしろボルト径を小さくし、座面の大きいナット(ボルト頭)を使用しボルト本数を増やすことが効果的と思います。
アルミ部材にねじきりをされているならねじピッチの細目化は雌ねじのせん断強度上限度があるとおもいますので、この意味ではヘリサートは有効だとはおもいますが、ねじ加工ピッチを小さくせずとも、実質のねじピッチを極小にする方法があります。(ボルトでもナットでも)。。。

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編集後記

社員1人あたり約1億円の営業利益を稼ぐ企業の陰[後編]

先回に引き続き今回も、ソーシャルゲームが抱えている問題についてご紹介したいと思います。
キーワードは「RMT」・「射幸心」です。

※射幸心 しゃこうしん
まぐれ当たりによる利益を願う気持ち。(goo辞書より)

■先回の振り返り
さて、先回はソーシャルゲームの中でもカードゲームが特に人気を集めていること。
「ガチャ」と呼ばれるシステムでカード収集ができること。
「ガチャ」とカードの組み合わせがソーシャルゲーム企業の収益源であることを紹介しました。

■RMT - レアカードがお金に化ける
ソーシャルゲームで問題視されているのは、一つ目のキーワード「RMT」です。
RMTとは、Real Money Trade(リアルマネートレード)の略でゲーム内のアイテムを現金化することです。
どのように現金化できるのでしょうか?
レアカードを持っているユーザーは、Yahoo!オークションなどのオークションサイトに「出品」します。
そして、入金確認後にゲーム内でカードの受け渡しを行います。
オークションサイトでは、単品アイテムで数万円、アイテムをまとめたセットになると10~20万円で取引されることもあります。
このようにゲーム内のレアカードがお金へ姿を変えるのです。

■ある日突然、高額請求が..。
「ガチャ」が射幸心をあおっている点も問題視されています。
子どもの射幸心をあおった結果、親の知らない間に「ガチャ」にお金をつぎ込み、ある日突然、親のもとに10万円前後の高額請求が届いた、という相談ケースが増えています。(1)

■パチンコと、どこが違う?
射幸心とRMTという視点でソーシャルゲームを見ると、ある遊びに似ていることを感じます。
それは、パチンコです。
パチンコは、ホールで勝てば景品問屋から特殊景品がもらえ、それを場外の換金所に持ち込み現金化します。
ソーシャルゲームでは、「ガチャ」でレアカードを引き当てオークションサイトで現金化できます。
運良く数百円で手に入れたレアカードが、オークションサイトで数万円になるのです。
パチンコに似ているという点は否定できないのではないでしょうか。
実際、専門家も次のように述べています。

>三菱UFJモルガン・スタンレー証券の荒木正人アナリストは、リポート「ソーシャルゲームの正体を探る」で「大当たりが出る確率を楽しむパチンコと、ある確率のもとで有料ガチャを引いて、レア(珍しい)カードを集めるソーシャルゲームは似ている。現金化への期待から、大金を出す動機が働く」(1)

■法律の規制は無いのか?
ここまで説明すると「法律で規制できないのか?」と、感じる方もおられると思います。
RMTはゲームの利用規約で禁止されていますが、今のところ日本でRMT自体を禁止する法律・規制はありません。
また、パチンコには年齢制限がありますが、ソーシャルゲームにはありません。
ようやく最近になってソーシャルゲーム各社は、業界の自助努力として、RMTの撲滅や子どもの利用金額制限に本腰を入れ始めました。
実店舗を構えるパチンコには法規制がありますが、店舗を構えないインターネット上のソーシャルゲームには法規制の網が無いのが現状です。

■大事なのは親の監督
2回にわたりソーシャルゲームで起きている問題についてご紹介しました。
4月になり新しい学期からスマートフォンや携帯を手にした子供たちも多いと思います。
携帯やスマートフォンが進化している中、新しい問題が生じていますが、現状では法律の規制もなく業界ルールに任せられています。
つまり、ソーシャルゲームで起きている問題から、わが子を守りたいと思っている親にとって、「親の監督」が最大の防衛策になるようです。

参考
(1)ソーシャルゲーム:高額請求が増加 未成年者の利用、制限する動き(毎日.jp)

追記.
執筆後の5月6日、ソーシャルゲームの「コンプガチャ」に消費者庁が中止を要請するというニュースが届きました。
行政サイドもソーシャルゲームの問題に本格的に動き出しそうです。
コンプガチャは違法懸賞、消費者庁が中止要請へ

2012/05/07配信