No.303 [ねじの学び舎]ねじの緩み対策について|ねじJAPANニュース(メールマガジン)|ねじJAPAN

No.303|ねじJAPANニュース(メールマガジン)

このページでは、メールマガジン「ねじJAPANニュース」の過去記事を一部抜粋して紹介しています。掲載されている情報は配信当時のものです。

[ねじの学び舎]ねじの緩み対策について

週末、日本に今年一番の大寒波がやってきました。
みなさんのところでも厳しい冷え込みや所によっては降雪に見舞われませんでしたか?
防寒対策も大事な季節ですが、そろそろ花粉症の対策を気する方もおられるのではないでしょうか?

NTTドコモが全国2,500箇所の拠点に設置した環境センサーネットワークのセンサーからのデータを元に全国で気象を含む花粉実況情報の提供サービスを行うようです。

この「ドコモ花粉ライブ!」は、1月14日から4月30日の期間、無料で利用ができます。
最新の花粉情報を対策に役立ててはいかがでしょうか?
というわけで、ねじJAPANニュースをお届けします。

ねじの学び舎

「ねじの学び舎」は、ねじJAPAN発行「質問技術相談集」のQ&Aを取り上げるコーナーです。知識向上にお役立てください。

質問:ねじの緩み対策について

ねじの緩み対策として、ねじの長さを長くしてねじの掛かり量を多くすることは効果的でしょうか。

回答

緩みの種類によります
ねじの緩みには大別して次の2種類があります。

1 回転緩み…振動や外力によって、ねじが回転し緩みが発生する。
2 非回転緩み…座面のへたり・陥没およびボルトの降伏によって軸力が低下し、緩みが発生する。

ねじの掛かり量を多くすればねじ面の接触面積(摩擦)が大きくなり、1の緩みに対してはいくらかは効果があるかもしれませんが、この方法はあまり一般的ではないようです。
これに対して、2はねじ自体は回転せず、軸力が低下して緩む現象ですので、この場合には効果がないと思われます。
その他の一般的な手法としては、

1の対策
・座面の大きい(又はセレーション付)のねじを使用し、
座面の摩擦抵抗を稼ぐ。
・細目ねじを使用する。
・ねじ部に接着剤等を塗布し、ねじを固着させる。

2の対策
・座面の大きいねじ(又はワッシャ)を使用し、座面の面圧を下げる。
・適正締付けトルク管理
等が挙げられます。

編集後記

OS Windowsが不要な時代が来るのか?

★その名は「Cr-48」
2010年12月7日
今までにないネットブックパソコンのデモ機がお目見えしました。
その名は「Cr-48」。開発したのはGoogle。(1)
今回は「Cr-48」をご紹介しパソコンの未来の姿を考えてみたいと思います。

★Chrome OSとは?
「Cr-48」の特徴はOSがWindowsではないことです。
インストールされているOSはGoogleが開発したChrome OS。
このChrome OSとはウェブサイトの閲覧とウェブアプリケーションの利用だけに特化したOSです。

つまり、「Cr-48」はウェブサイトの閲覧やウェブアプリケーションを利用するためのブラウザーだけがインストールされていて他のソフトは何も無い、ということになります。
Windowsのように後からCDでソフトをインストールして、Officeソフトを使ったりミュージックプレイヤーソフトでミュージックを楽しむこともできません。

★「Cr-48」って不便そう?
さて、ここまで紹介すると、「ウェブサイトの閲覧とウェブアプリケーションの利用だけに特化って、ほとんど役に立たないのでは?」と感じるかもしれません。確かにそう思えます。
ウェブサイトの閲覧は問題ないとしても、このパソコンで出来ることといえば、Webメール、Googleマップ、mixi・・・ぐらいです。

事務処理の文章作成や管理は、Office Web AppsやGoogleドキュメントがあるものの、これまでのWordやExcelソフトの方がまだまだ快適で便利です。
実はChromeOSの可能性を広げるもう1つ重要な動きがあります。

★HTML5が広げるウェブの限界
それは、HTML5。
このHTML5は以前のメールマガジンでも紹介しました。
多くの人にとっては、「HTML」は聞き慣れない用語かもしれません。
簡単に説明すると「HTML」というのは、ウェブサイトの表示を支えている言語(ルール)です。
つまり、HTMLという決められたルールに沿って、ウェブサイトが制作され表示されているのです。

現在このHTMLのバージョンは「4」です。
このHTML4からバージョンアップしたHTML5の策定が今進められています。
このHTML5ではこれまで制約があり実現が出来なかった機能が大幅に可能になります。

例えばHTML5では、ブラウザー上でWindowsMediaPlayerのようなミュージックプレイヤーの機能を実現することや、操作でよく使う「ドラッグ・アンド・ドロップ」という操作も簡単に可能となります。
もしかすると、WordやExcelのかなりの機能がブラウザ上で快適に実現できるかもしれません。

★ウェブアプリケーションですべてができる未来は来るのか?
つまり、GoogleはCDをインストールして利用するソフト(ローカルアプリケーションと呼びます)では可能な機能なのに、ブラウザ上のアプリケーション(ウェブアプリケーションと呼びます)では不可能な機能を無くしていきたいと考えているのです。

このようにローカルアプリケーションとウェブアプリケーションの機能的な垣根が無くなれば、今、パソコンでしている事すべてがウェブアプリケーションで十分事足りる未来が来るのかもしれません。
つまり、パソコンのOSは、WindowsではなくChrome OSでも十分ということです。

ところでGoogle社はなぜChrome OSを開発したのですか?
Chrome OSは、パソコンの未来にどのような影響を与えますか?
次回のメールマガジンではこのような点を紹介したいと思います。

参考
(1)Googleの新ネットブック『Cr-48』:実機レビュー

2011/01/18配信