| 大型ナット用の緩み止め性能試験機を開発
最大M64まで対応、大型サイズの性能データの要請で
(株)富士製作所(木村繁雄社長、本社・東大阪市菱江270)は、最大64ミリ経までの大型ナットの緩み止め性能をテストすることができる「大型加振式衝撃ねじゆるみ試験機」を開発、
自社工場内に設置し、ゆるみ止め性能の証明書発行などのデータ表作成に活用を開始した。
同社は大型ナットや超高ナットなど各種大型サイズまでのナット及びねじ付部品の生産を得意としているが、近年、大型サイズのナットについてのゆるみ止め性能試験による検査データ、証明書の発行が取引先から求められるようになり、最近では一層その要請が強まっている。
このため同社では、大型ナットのゆるみ試験をJQA((財)日本品質保証機構)に依頼したが 対象試験設備がなく、また、導入の必要性から試験機メーカー各社に問い合わせたところ所要能力の大型サイズ用試験機が市場には出されていないことがわかったため、JQAの協力を得ながら本試験機を開発するに至ったもの。
新設した加振式衝撃ねじゆるみ試験機はNAS規格仕様に基づく試験機で、振動数は1800cpm、 ピストンストローク11mm、振動と衝撃が同時に17分間で3万回繰り返えされる。試験可能な
サイズは標準タイプのナットで最大M64まで行うことができ、形状によってはより大きなサイズや特殊治具の仕様でボルトなどの試験も可能。
ナットのゆるみ止め性能試験は公的機関などでは一般的なニーズからM20程度のサイズのものまで とされ。大型サイズでデータに相当するものが必要な場合には小型サイズによる試験データとの比較計算値を用いたり、或は一定期間を実際に締付け使用して判断するといった評価の方法がとられていたのが実情という。
大型ナット・ボルトは、各種産業機械、建設機械、大型車両、クレーン、リフトなどさまざまな 分野に使用されているが、何れも繰り返えし振動・衝撃を受けるような使用状態の場合には、
適切な締付けとゆるみの防止がのぞまれ、そのためには性能試験によって裏付けされたデータが必要。同社では、今回の最大M64までのナットのゆるみ止め試験機の導入設置によって、これらの大型サイズ
までの自社内での試験および品質管理による保証体制が拡充されることになり、今後の有効な活用が期待されている。また同社では、この試験機について自社使用だけでなく、他メーカーと顧客が立会いで利用する
など広い活用を歓迎している。
一方、同社はナットメーカーとして各タイプのゆるみ止めナット及びオリジナル製品を開発し、発売しているが、このうち「フジトリプルロックナット」(偏心を利用した協力な緩み止めナット)
が特許3629654を平成16年12月24日付で、「フジスピードロックナット」(時間と手間が半分に 省けるゆるみ止めナット)が特許3629660を同年12月24日付でそれぞれ取得登録となり、
また「フジクイックナット」(回転させずに取りつけられ最後に半回転するだけで締付けが完了) が意匠登録となった(特許申請中)。社は大型ナットはM150まで。超高ナットを高さ500ミリのサイズまで生産している。
≪ねじの世界 6月号≫ |